日本の歴史の中では、
数多くの戦国武将が登場します。
代表的なものを挙げるとすれば、
豊臣秀吉、織田信長、徳川家康、毛利元就、
伊達政宗…などが思い浮かびます。
一見、非常に強く、何者も恐れない精神力の
持ち主と思われがちですが、大事な戦を
前にすると、軍神となる神仏を崇めて、
勝利を祈願したと言われています。
神道の中の神には、軍神といい戦いに勝利をもたら
してくれるとされているものも多く、
特に戦によって領地を拡大していった
戦国武将にとっては心のよりどころとなっていたのです。
例えば、織田信長の場合、岐阜県各務原市にある手力雄神社を深く信仰していました。
1567年の稲葉山城を攻める際の戦いでは、戦勝祈願を行い、見事に勝利を収めた結果、
広大な社領を手力雄神社に寄進したとされています。
また、武田信玄の場合は長野県にある生島足島神社に戦勝祈願をしていたとされています。
とりわけライバルでもあった上杉謙信との戦いを前にして、
戦勝祈願を行い、そのときの願文も残っています。
多くの戦国武将に信仰された軍神
もともとはインドの神クベーラ とされ、多聞天とも呼ばれる。帝釈天に仕える四天王の一尊として、守護神、武神とされている。日本以外のアジアの広い範囲で信仰されている。 |
もともとはインドの神マリシ。 陽炎を神格化したものとされ、実体がないので傷つくこともなければ、逮らえられることもないとされ、その特性から軍神として信仰を集めた |
日本独自の軍神。 ハ幡神を祀る社は日本一の数ともいわれる。神仏習合により仏教と融合 し、ハ幡大菩薩と呼ばれるように。源氏の氏 神でもあり、多くの武将に崇敬されてきた。 |
鎌倉時代以降、武土たちが信仰した軍馬にま たがった地蔵菩薩。戦が困難に陥ったときに 地蔵に祈ったところ勝利に導いてくれ、身代 わりに矢をうけてくれたというエピソードも。 |
北極星、北斗七星を神格化して生まれたもの。妙見とは優れた視力、という意味。北斗七星のうちのひとつの星、破軍星は戦の行方を決めるものとして、武士の信仰を集めた。 | 大日如来の化身とされ、煩悩を抱えるすべての人を紋うため、その覚悟から憤怒の姿をしている。お不動さんの名で親しまれ、特に日本での根強い信仰がある。 |